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第十六話 “打放しコンクリートの老化について、あれこれ”

 酸性雨、炭酸ガス、紫外線、有害物質、どれもこれも
日常生活で意識せずに接しているものばかり。
毎日が避けて通れない生活環境の実態ですね。
人間健康でいられるのが一番の幸せ、だけどこんな生活環境の中では、よほど努力しないと病気になってしまいますよ。
 そうです、打放しコンクリートも全く同じ、ほっとけば人と同じ様に病気になります。
何故って?言い遅れましたがコンクリートは外見上固くて、半永久的に長持ちすると思われていますね。
しかし、そうではないです。
何故かと言いますと、一見丈夫そうですが、コンクリートは水を吸う性質があります。
雨が降ると白っぽいコンクリートが濡れると黒くなりますね。
雨水を吸い込んでいる印です。
 その次、コンクリートはアルカリ性です。
あの酸とかアルカリとかのそのアルカリです。
アルカリ性ですから酸性雨にあったら中性化してしまいますよ。
しかも長い年月、酸性雨にまみれていると次第にアルカリ性から中性化へ、そして酸性へと移行してやがて酸性のコンクリートとなってしまいます。
実際には酸性コンクリートになってしまった事例は聞いた事はありませんが、もう一つ、コンクリートは固まる時に収縮する現象があるそうです。
 これが曲者、それが因(もと)でひび割れができることです。
ひび割れからは雨が浸み込み、浸み込んだ雨水(酸性雨)はコンクリートを支える中の鉄筋を錆びさせてしまいます。
しかも鉄は錆びると膨張して、その圧力で廻りのコンクリートにひび割れを起こしてしまうんです。
ひび割れが出来てしまうと、雨に濡れて浸みていく程度ではおさまりません、雨漏りの原因にもなります。
この繰り返しで錆はどんどん膨張して元の太さの約2.5倍位までなるとか。
些細なことと放置していると廻りのコンクリートがひび割れから拡大してコンクリート片となって、剥落することも稀ではありません。
もうこの状態になったら雨漏りどころではありません、頭の上からコンクリートの欠片(かけら)が降ってくることになります。
第十六話 “打放しコンクリートの老化について、あれこれ”_e0030813_7461077.jpg

 堅固で頼り甲斐があると思っていたコンクリート、意外に雨に弱い、こんな一面があります。
ご存知でしたか?
第十六話 “打放しコンクリートの老化について、あれこれ” 、、、まだまだ続きます。
お楽しみに!
by pikayoshi72 | 2005-10-31 07:47 | ブログ


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