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第十二話  ノンクリート打放しボード

 鉄筋コンクリート作りの打放し建築意外と表面は花車(きゃしゃ)であったとは、“人は見かけによらない”と言うではありませんか?
風雨、日光、湿気など、こんな自然現象に耐えていくには、コンクリートと言えども表面の保護が大切。
今まで無かった幾つかの機能を備えた打放し新建材の代表格“ノンクリート打放しボード”(以下打放しボード)の続きをどうぞ。

厳しい自然現象に影響されることなく健康体を保持するための努力することは人も建物も同じ。
そのためには、この様なコンクリートの劣化作用を跳ね返す保護材を表面に塗って耐久性をアップすること、当たり前ですよね。
そこで打放しボードに打放しコンクリートの表面保護する手法の導入が打放しボードのポイント。
打放しボードが備える劣化対応機能は外見では分かりません。
どうしてって?
ボード表面の処理材以外はすべて透明材料で、その処理材はコンクリート色そのものです。
ですからコンクリート色を隠蔽してしまう材料などは使えません。
そうです、すべて透明でなければいけない訳はそこにあります。
ですから、外見だけではどの様な仕組みで劣化対応機能が備わっているか全くと言っていい位分かりません。
そこで、打放しボードの色々な機能の説明をします。

 ボードは、サイディング系の材料で出来ています。
この材料は吸水する性質を持っています。
吸水は漏水、パネルの変形原因にもなります。
しかも日射を受けないところは水分の蒸発がゆっくりのため湿潤状態になりやすく、カビの発生原因となります。
もうお分かりになりましたね。
ボードそれ自体を吸水しない様にすることです。
これが第1の保護機能。
ボード表面はコンクリートの表面とは違います。
当然のことですが、これをコンクリート色への衣替えを2回塗布。
これが第2の機能。
第3は斑模様の形成です。
比較的気がつかないところ。
最後は長持ちする防水と汚れ防止機能付与で終わり。

 これらの機能はボード表面を打放しコンクリート表面に仕立てる大事な要素。
その全てを満たして始めて“ノンクリート打放しボード”となります!
よりリアルな打放しボードとするための必須条件が透明材料でなければならない理由は、ここにあります。
このように積み重ねられた各々の機能は、外見では全く分からないため詳しくお話しました。
くどかったかなあ?
あっ!忘れてました。このボードの打放しならではの特徴をお話しします。
1.ボードの大きさは3尺×6尺(910mm×1820mm)、この大きさは本物の打放しコンクリートの型枠サイズ。
2.リアルな打放しコンクリートの意匠性を形成するPコン。
これらの特徴は打放しコンクリートの外見上、不可欠な要素です。

打放しボードの真価は、小さな店舗や住宅でも簡単に打放しコンクリート調建築が出来ること。
しかも、快適空間の実現、更に長期にわたる耐久性が打放しボードには備わっていることです。
 これぞ“ノンクリート打放しボード”の真骨頂です。
第十二話  ノンクリート打放しボード_e0030813_16111021.jpg

 今までお話した打放しボードの備えた各機能の成果をまとめると、こんな風になります。
1.手軽に打放しコンクリート調の小規模建築が出来る。
2.ボード自体が吸水しないため室内の湿気が少ない。
3.湿気によるカビやダニの繁殖を抑制。
4.快適空間の実現
5.フッ素樹脂の防水効果が大きく長期耐久性が向上。

 どうでしょうか、打放し新建材の多機能ぶりは!
次回は、その打放しボードを建物の写真でご紹介します。
by pikayoshi72 | 2005-10-03 16:14 | ブログ


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