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「打放しコンクリートと共に」 その(112)

 こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、光アライアンス2007年7月号製品技術紹介「ノンクリート打放しボード・外装用断熱タイプ光触媒仕上げ」を2回に分けご紹介します。
本日は最終回「3.美観の維持」から「5.まとめ」をお送りします。

3.美観の維持
 劣化進行の起点となる汚染物の付着を抑制できないものかという前提にたって、様々な防水材の開発が続けられている。中でもフッ素樹脂に代表される強固な防水塗膜は、雨水の浸透を防止することに留まらず汚れを防ぐことが可能になった。しかし、新たな問題として、雨筋汚れの問題が発生している。
 身近な環境汚染の元凶とされる塵埃や車の排気ガスには、含まれる汚染物質とカーボンなどの付着によって雨筋汚れの原因とされている。これらに対応して開発されたのが光触媒仕上げである。
 本光触媒仕上げはフッ化アパタイト被覆二酸化チタンを主成分としノンクリート打放しボード表層面に塗布することで、雨筋汚れの付着を降雨によって洗浄され、常に清浄な表面を維持することができる。(図2参照)
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4.ノンクリート打放しボード外装用断熱タイプ光触媒仕上げ
 ヒートアイランド対策と美観の維持、その両翼を担う新建材として上市されたものが、ノンクリート打放しボード外装用断熱タイプ光触媒仕上げである。
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 その特徴は、外断熱と光触媒の長所を最大限に引き出し外壁の断熱と美観の持続を可能た新建材である。
 写真1は光触媒の自浄作用を比較したもので、施工後12ヶ月経過している。未塗布ボードは明らかに雨筋の汚れが付着し、同時期に光触媒を塗布した表層面は自浄効果が顕著にみることができる。
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5.まとめ
 深刻化する都市環境に対応した外壁の諸材料の開発は多様化しつつある。特にヒートアイランド現象と美観の問題に対応した建築材料は、ますます進化していくと考えられる。
 ノンクリート打放しボード外断熱タイプ光触媒仕上げは表層面が打放し意匠という独特の外壁建材で、打放しをより身近なものとし、しかも、断熱と美観保持の対応機能を付与し実用化させた新建材といえよう。
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次回は、月刊リフォーム2007年12月号をお送りします。
お楽しみに!
 さて、この年の重大ニュース、9月12日、安倍首相が突然の辞任表明。10日の所信表明演説に対する各党の代表質問をこの日に受けることになっていたが、「政権を放り出し、無責任」と批判された。そして9月25日、安倍内閣が総辞職となった。

 それでは次回をお楽しみに!

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# by pikayoshi72 | 2010-03-01 07:17 | ブログ

「打放しコンクリートと共に」 その(111)

 こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、光アライアンス2007年7月号製品技術紹介「ノンクリート打放しボード・外装用断熱タイプ光触媒仕上げ」を2回に分けご紹介します。
本日は「1.はじめに」、「2.ヒートアイランド対策」をお送りします。
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1.はじめに
 打放しコンクリート仕上げは、歴史的な建造物に広く採用されている。その背景はコンクリート自体が持つ素材としての重厚感と簡素な造形の美しさが卓越していることにある。
 こうした素朴な仕上げにもかかわらず打放しコンクリート建築の施工においては、万全の施工管理と細心の注意を払ってしても、不具合の発生は避けられないのが実情である。
 このような観点から、打放しコンクリート表層面の仕上がりは意匠性や耐久性に関して極めて重要な部分といえる。
 このようなことを背景に、新築時の脱型直後の表層面に生じた不具合と劣化外力を直接受け、劣化進行の起点となる汚染物の付着に注目し、打放しコンクリート表層面の不具合と経年劣化に対応した補修・再生の技術工法を開発した。
 これらの不具合対応工法や経年劣化により発生した不具合に対して行われる補修・再生工法を応用し、窯業系のサイディングボードに導入開発されたものが『ノンクリート打放しボード』である。
 ノンクリート打放しボードは内装・外装の建材(化粧材)として構成され、Pコンと呼ばれる穴がリアルに再現してある。
 用途としては、今まで高価で技術的にも困難とされる打放しコンクリートに替り、一般店舗の内装やモデルルーム、木造や鉄骨造など比較的小規模な打放しコンクリート意匠の内外壁として利用されている。

2.ヒートアイランド対策
 近年の都市では中心部の地上気温が周辺部より高くなるヒートアイランド現象という社会問題も深刻化しつつある。
 その対策としては、車の排気ガスの排出抑制、工場で発生する排熱の回収、住宅建設における断熱材や、太陽エネルギーの採用などの人工排熱の低減化と、緑地の倍増、道路の沿道の緑化、多自然型河川の造成、雨水の涵養と湧水の安定管理など都市における緑や水辺の保全があげられる。
 一般的な建物においては省エネ目的で断熱材が使用される。その多くは外壁の内側に断熱層を設ける内断熱工法がほとんどである。
 内断熱は断熱材側の躯体温度が外気温と同じになり躯体内に高湿度あるいは結露状態ができやすく、湿度90%以上ではカビを発生させ、カビを餌とするダニの繁殖にもつながるなど問題がある。
 一方外断熱工法は、躯体内高湿化、結露発生の防止に有効的で、冷暖房効率も効果的で、太陽光の吸収による蓄熱作用の遮断による、温度上昇を抑制する効率的な工法である。
 このようなことを背景として、ノンクリート打放しボードに外断熱化させるため開発されたものが、NY-ヒートカットである。
 通常外壁の仕上げに採用される塗材は、熱作用の高い近赤外線を吸収する性質があるため温度上昇が大きい。NY-ヒートカットは塗料中に配合された特殊熱反射顔料や特殊セラミック(シラスなど)が、熱作用の高い近赤外線を効率よく反射・散乱し、太陽熱の吸収を防ぎ、また、塗膜にいったん吸収された熱を特殊セラミックの働きにより熱放射する。これらの複合作用により、高い遮熱性能を実現している。(図1参照)
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NY-ヒートカットの特長は、コンクリート素材感を表現し、打放しコンクリート意匠を具現させる特殊断熱塗料で、この開発によってノンクリート打放しボード外装用外断熱タイプが実現したものである。

 次回は、光アライアンス2007年7月号製品技術紹介「ノンクリート打放しボード・外装用断熱タイプ光触媒仕上げ」の最終回をお送りします。
お楽しみに!

 さて、この年の重大ニュース、第21回参議院議員選挙が7月29日に行われました。結果、民主党は初めて参院第1党に躍進して与野党が逆転、政権交代へ大きく前進した。 自民党は改選64議席が37に激減、第15回参議院(1989年)に次ぐ惨敗。29の一人区は6議席だけで、大物議員も次々と落選した。安倍首相は「私か民主党の小沢一郎代表のどちらが首相にふさわしいかの選挙だ」と繰り返し言明していました。

 それでは次回をお楽しみに!

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# by pikayoshi72 | 2010-02-22 07:00 | ブログ

「打放しコンクリートと共に」 その(110)

 こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、コンクリートテクノ 臨時増刊号 美しいコンクリート2006年9月号「4-②建築物としてコンクリートを創る技術」の最終回「5.おわりに」をご紹介します。

5.おわりに
 打放しコンクリート建物の意匠性・耐久性について、コンクリート表層面の実態調査および補修・再生における材料・工法の開発、さらには表層面の仕上げシステムについて述べた。これをまとめると以下のとおりである。
1)打放しコンクリート建物における建設時の周知な準備と施工管理のもとでも、脱型直後の不具合、とりわけ気泡、型枠継ぎ目まわりの色むら、ひび割れ、錆汁の発生が多く、また経年劣化による表層面の不具合として、汚れ、エフロレッセンス、鉄筋のかぶり厚さ不足によるひび割れ、剥離・剥落が生じている。

2)経年劣化した打放しコンクリート建物の不具合に対して、それに見合った補修・再生材料および工法について検討した結果、①珪フッ化物を主成分とする無機質系浸透剤により、欠損部および脆弱層を補修後、躯体コンクリート表層面の強化が付与される。②アクリル樹脂系ポリマーディスパージョン使用の充填モルタルは付着性に優れ、かつ耐久性向上効果が認められる。③表層面の色合わせには白色セメントと普通セメント混合のポリマーセメントペーストが適切である。④型枠模様の造成にはフェルトによる形成材が有効である。⑤仕上げには表面保護材として超耐候性アクリルシリコン樹脂系のトップコートが強固な防水性能を付与する、などを確認した。
 打放しコンクリート表層面の美観の確保とその持続性・耐久性にかかわる維持保全対策の観点から、打放しコンクリート建物のライフサイクルに対応させた表層面の仕上げシステムを構築し実用化した。いまだ現場においては解決されるべき課題は山積しているが、打放しコンクリートのこだわる方々の参考となれば幸いである。             【参考文献】については割愛させていただきます。

 次回は、光アライアンス2007年7月号製品技術紹介「ノンクリート打放しボード・外装用断熱タイプ光触媒仕上げ」を2回に分けお送りします。
お楽しみに!

 さて、この年の重大ニュース、第20回冬期オリンピック、トリノ大会で女子フィギュアスケート荒川静香選手が日本人選手初の金メダルを獲得しました!

 それでは次回をお楽しみに!

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# by pikayoshi72 | 2010-02-15 07:18 | ブログ

「打放しコンクリートと共に」 その(109)

 こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、コンクリートテクノ 臨時増刊号 美しいコンクリート2006年9月号「4-②建築物としてコンクリートを創る技術」の第5回「4.ライフサイクルを基とした仕上げシステム」をご紹介します。

4.ライフサイクルを基とした仕上げシステム
 補修・再生材料およびその複合仕上げを踏まえて、美観と耐久性を確保するための表層面の仕上げを目的に、打放しコンクリート建物のライフサイクルを設計・施工・維持保全に大別し、それに対応すべき表層面の仕上げシステムを検討した。
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 図-22の調査結果に示されるように、施工から改修に至る経過年数において、竣工後20~30年程度の時期に改修工事を行う傾向が見られる一方、竣工後数年での補修もあるが、新築時の不具合が原因となったものが大半である。こうしたことからライフサイクルに応じた段階別の仕上げが必要である。
 以上の観点より検討した結果、その概要を図-23に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(109)_e0030813_7133610.jpg

図中に示したように、施工から竣工までに施される仕上げをSTEP1、築後の経年・改修期に施す仕上げをSTEP2として分類する。
 以下にそれらについて述べる。

4.1仕上げシステムSTEP1
 フローチャートを図-24に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(109)_e0030813_713597.jpg

 ここで意図した仕上げ技術は、脱型時点の不具合の補修から耐久性向上のための表層面仕上げまで一貫性をもたせ、設計施工段階で予測不可能な表層面の事象やジャンカ、コールドジョイント、色むらなどの不具合の発生に対しても合理的に応急処置する。
 図中には、主な使用材料と作業内容を併記している。使用材料については、意匠性や耐久性から要求される性能を考慮して選定したもので、後述する表-10に示す品質・性能データに対応するよう記号(数字)で表示する。なお、充填モルタルや色調調整用ペーストおよび消去材など一般化していない用語で記述しているが、表現上、本文ではそのように呼ぶこととした。
 特に不具合部の処理においては、単にモルタルやペーストを施すことではなく、消去材により不具合部を健全部に合わせて修復する。すなわち、打放しコンクリート表層面に点在した不具合に対して、それぞれに不具合箇所周辺の生地色に適合した材料によって、不具合箇所の痕跡を残さない修復とし、打放しコンクリートの表層面と違和感のないものとする。
 最終工程での表層面仕上げは、耐候性防水材の塗布による美観の長期的維持と耐久性の向上を付与する。

4.2仕上げシステムSTEP2
 フローチャートを図-25に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(109)_e0030813_7141997.jpg

 築後の経年劣化の程度に応じて分別する。劣化が軽度の場合には、汚染物の除去を主とした素地調整の上で表層面仕上げを施し耐久性を付与する。
 これに対して、中度・重度の場合には珪フッ化物を主成分とした強化剤をコンクリートに塗布含浸して表層面の強化を図り、次いで劣化部を充填材により処理する。重度の場合には、さらに中性化抑制剤を塗布したのちに、型枠模様を復元し、美観の長期的維持と耐久性付与するため最終工程で表層面の仕上げをする。

4.3補修材料
 補修材料の品質・データ概要をとりまとめた結果を表-10に示す。
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4.4具現化の一例
 脱型直後の不具合に対して、STEP1にもとづき施工した一例を写真-9に示す。
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 不具合が消去され、健全部との違和感のない打放し表層面が修復された。
 一方、築後35年の経年劣化によって発生した不具合に対してSTEP2にもとづき施工した例を写真-10に示す。
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 打放しコンクリート表層面を覆う汚れと各部位に生じたエフロレッセンスの析出、鉄筋露出など、これらの不具合に対し躯体と違和感のない補修がされ、さらに型枠模様の復元造成後、表層面に超耐候性アクリルシリコン樹脂トップコートを塗布した。

4.5まとめ
 打放しコンクリート表層面の美観の確保とその持続性・耐久性にかかわる維持保全対策として、打放しコンクリート建物のライフサイクルに対応させた表層面の仕上げシステムを構築するとともに具現化の一例を示した。

 次回は、コンクリートテクノ 臨時増刊号 美しいコンクリート2006年9月号「4-②建築物としてコンクリートを創る技術」の最終回「5.おわりに」をお送りします。
お楽しみに!

 さて、この年の重大ニュース、7月5日、北朝鮮は日本海に向け計7発の弾道ミサイルを発射しました!

 それでは次回をお楽しみに!

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# by pikayoshi72 | 2010-02-08 07:18 | ブログ

「打放しコンクリートと共に」 その(108)

こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、コンクリートテクノ 臨時増刊号 美しいコンクリート2006年9月号「4-②建築物としてコンクリートを創る技術」の第4回、「(3)表層面の色合わせおよび型枠模様の造成」から「3.4まとめ」までをご紹介します。

(1)表層面の色合わせおよび型枠模様の造成
1)表層面の色合わせ
 散在する不具合や充填したモルタル表層面に対して、健全なコンクリート表面の色調に合わせて違和感のない補修を施さねばならない。同時に表層面の密実性や吸水性も同じレベルにする必要がある。これは後に防水材を施すことにより生じるヌレ色や変色を抑制・防止するうえでも重要である。つまり、単にセメントペーストやモルタルなどを用いた不適切な表層面補修では、表層面が粗悪で醜いものとなり、コンクリートの持つ素材感・重厚感・耐久性を喪失してしまうことが考えられる。したがって、色調を考慮したうえでの適切な補修方法の開発が不可欠である。こうしたことからコンクリート表層面の種々の色調に対応する色合わせ用の材料開発を意図として、白色セメントと普通セメントの混合を変化させた充填材混入のポリマーセメントペーストについて実験した。ポリマーセメントペーストの各種材料の混合割合を表-8に示す。
表-8にもとづき板材に塗布硬化させたポリマーセメントペースト表層面の明度測定結果を図-18に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(108)_e0030813_714965.jpg

 白色セメントと普通セメントの混合割合を変えることにより任意の明度のものが得られる。すなわち、こうした材料を供することにより健全な表層面の色調に合わせた補修が容易に可能となる。

2)型枠(斑)模様の造成
 型枠(斑)模様を造成するうえでの形成具を開発する必要がある。そこで発砲ウレタン製のベースの片面に形成材を取り付けた形成具を考案した(図-19)。
「打放しコンクリートと共に」 その(108)_e0030813_7143699.jpg

 そのうえで斑模様を形成するアクリル樹脂系ポリマーディスパージョンと調合顔料による斑模様形成材料を含浸形成させる形成材を選定した。形成材は、①各種ジュータン②厚手のタオル③ガーゼ④木綿布⑤スポンジ⑥タワシ⑦刷毛(プラスチィク・動物性等)⑧フェルトである。
 その結果①~⑦については、いずれも打放しコンクリート表層面の斑模様は形成されず、⑧のフェルトが斑模様を形成するのに適当なものであった。このことから脱型後、確認された不具合箇所に対して、健全部に形成された斑模様の色調を日本塗料色別ノートに準じて選定・作成し、形成具に含浸反復押圧(タタキ塗り)し斑模様を形成する。その結果、不具合箇所補修跡には健全部と一体化した模様が形成され、完全に不具合は同化され傷跡も認められないものとなった。その状況を写真-8に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(108)_e0030813_7152534.jpg

(2)トップコート
 充填モルタル、色合わせ材、型枠(斑)模様を長期にわたり安定保持する必要が考えられる。すなわち、表面保護が不可欠である。特に濡れ・むら、変色、汚れの抑制・防止が重要である。こうした防水処理の観点から、トップコートとして超耐候性アクリルシリコン樹脂を供することとした。これを表層面に塗布した暴露3年後の中性化深さ(屋内暴露)および汚染指標となる明度と色差(屋内北側防露)を測定した結果を表-9に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(108)_e0030813_7155963.jpg

 防水処理によって、中性化の進行は阻止されていることがわかる。また、表層面の汚れも防止されている。
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さらに表層面の汚れについては図-20に示されているように、面内の明度のバラツキは小さく、全面にわたって汚れが防止されている。また、濡れ・むらも認められず、きわめて安定したもので、防水性能の向上と超耐候性が付与された結果であると推測される。

3.3補修・再生工法の開発
 前項において補修再生に供する材料を抽出した。ここではその結果を総合して、打放しコンクリート表層面の補修・再生工法を検討した。基本構想は以下のようである。
 欠損部に対しては充填モルタルで処理し、違和感のない補修による表層面の整合性を確保する。酸性雨、炭酸ガス、紫外線、有害物質等々の打放しコンクリート表層面の劣化外力に対して、表層面を複層に配した材料で耐久性の向上を図るとともに、打放しコンクリートの意匠性をよみがえらせることにある。
 こうした複合仕上げの考え方を検討し具現化した結果を図-21に示す。
「打放しコンクリートと共に」 その(108)_e0030813_7165250.jpg

なお、図中、鉄筋露出部の補修およびひび割れ部の補修については、一般的に行われている補修工法と大きく変わるものではない。

3・4まとめ
 前項において明らかにした打放しコンクリート建物の不具合に対して、それに見合った補修・再生材料の開発および工法について検討して結果、①珪フッ化物を主成分とする無機質系浸透剤により、欠損部および脆弱層を補修後、躯体コンクリート表層面の強化が図られる②アクリル樹脂系ポリマーディスパージョン使用の充填モルタルは付着性にすぐれ、かつ耐久性向上効果が認められる③表層面の色合わせには白色セメント普通セメント混合のポリマーセメントペーストが適切である。④型枠模様の造成にはフェルトによる形成材が有効である⑤表面保護材としての超耐候性アクリル樹脂系のトップコートが防水性能を向上させる、ことを確認できた。
 そして、これら材料を総合した複合仕上げを基盤とする補修・再生工法を確立し実用化した。

 次回は、コンクリートテクノ 臨時増刊号 美しいコンクリート2006年9月号「4-②建築物としてコンクリートを創る技術」の第5回「4.ライフサイクルを基とした仕上げシステム」をお送りします。
お楽しみに!

 さて、この年の重大ニュース、9月30日YS-11が国内の定期路線から現役引退しました。私の記憶では、YS-11は世界初のターボフロップエンジンを搭載した、純国産旅客機だったと記憶しています。

 それでは次回をお楽しみに!

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# by pikayoshi72 | 2010-02-01 07:20 | ブログ