2010年 04月 19日 ( 1 )

「打放しコンクリートと共に」 その(119)

 こんにちはpikayoshi72です。
 今回は、月刊建築仕上技術2009年7月号、特集:コンクリート素地を生かす仕上げ材料・工法最新動向「打放しコンクリート最新システムの融合」を2回に分けお送りします。

 今回はその最終回「4.施工工程」から「6.おわりに」までをご紹介します。

4.施工工程
 若返りシステム・FMシステムの各フローチャート(図-2)
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4-1.下地処理
 各システムの施工に先駆け素地調整・劣化処理の施された躯体に対し、中性化の抑止としてNY-606を含浸塗布する。表層面のコンクリート強化処理後、若返りシステムの対象部位にはNY-8000による表層塗膜。FMシステム対象部位にはNY-7090による表層処理とする。
4-2.意匠の復元
 施工前後の写真(写真-2,3)が示すように、若返りにはよりリアルな小巾杉板型枠の意匠造成、FMシステムには劣化部処理跡のみを補正する限定消去が施され意匠復元する。この後、双方の仕上げを生地調整によってバランスアップする。(写真-4,5)
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4-3.トップコートの選択
 トップコートは水性アクリルシリコン、又は水性フッ素樹脂系クリアである。何れのトップコートも艶消しで樹脂塗装合板型枠に用いられる艶有りは、本打放しには不適である。打放しコンクリート仕上げ材としても実績のあるこれらのトップコートによって防水性・耐候性は付与される。(更なる強力なセルフクリーニング機能を必要とするケースでは光触媒材を施す。)

5.施工後
 施工後の状況(写真-6,7)
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6.おわりに
 文化財として残される打放しコンクリート建築の多くは小巾杉板型枠によるものが多い。樹脂塗装合板による打放しコンクリートとは全く質感が異なるだけでなく意匠性の復元には特別な技術が求められる。初めて携わった打放しコンクリートは杉板の型枠模様で繊細にして和を醸し出す風情が強く印象に残っている。
本作品の小巾杉板型枠による打放しコンクリートは、40年余りの歴史を重ね劣化損傷はその証でもある。この打放し建築に対し、単なる補修にとどまらず劣化状況を見極め、再生復元には従来の手法から脱皮して、部位や面によって適切な工法をセレクトすることが重要である。細やかな調査と計画が新たなシステムの融合によって文化財としての打放し建築の再生維持保全が全うされたといえよう。

この年にトッピクス

3月5日~23日会期で開かれた第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に於いて、 23日(日本時間24日)、ロサンゼルスのドジャースタジアムで決勝が行われ、日本代表は韓国に勝利し、大会連覇を達成しました。

 「コンクリートこぼれ話」を末永く購読されていただいた皆様方へ、ご報告がございます。

 コンクリートこぼれ話の創刊は2005年7月20日で当時はタイトルもなく始めました。
2005年8月16日号から「わが茨の開発ストーリー」と題して新たにスタートし、その後は「仕事探し」、「打放しの知識を深める」等、打放しコンクリートを専業とする切っ掛けを綴りました。
 「コンクリートこぼれ話」と題して始めたのは2005年12月26日からで、以後、現在に至るまで題名を「打放しコンクリートと共に」と変え、延べ143話となりました。
今後につきましては、一旦「休刊」とし、装いも新たに始めたいと思います。
これまで「打放しコンクリートこぼれ話」を購読頂いた皆様方に深く感謝すると共に、次回作にこうご期待!皆様、本当にありがとうございました。
See you again! Good luck!
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by pikayoshi72 | 2010-04-19 07:29 | ブログ