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「打放しコンクリートと共に」 その(62)

こんにちはpikayoshi72です。

今回は月刊建築仕上げ技術1994年8月号,特集「エフロレッセンス-そのメカニズムと対処療法」の内「打放しコンクリートのエフロレッセンスと再生」を5回にわたりご紹介します。本日は第1回「はじめに」、「打放しコンクリートの汚損」をご紹介します。
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はじめに
半永久的と思われていたRC建築、中でも夢を造形に託した打放しコンクリート仕上げは、その意匠性と現代にマッチした飾り気のない質感が若者の心を引きつけている。素材のもつ自然回帰への微笑は人々の忘れかけていた心に潤いを与え和ませる。この尽きることのない素材も取り巻く社会環境の悪化で、劣化が足ばやに進み黒く煤けている。時の流れに項すべくもなくやつれた姿熊は哀れな情感を呼びさます。打放しコンクリートが、かくも早期に汚損するなど新築時には想像すらしなかったところである。

打放しコンクリートの汚損
 築後数年を待たずして最上階より汚染物の付着が始まる。打放しコンクリート表層面の防水性の喪失と並行して、生物、非生物からなる汚染物がそれぞれ又は複合して生成拡大していく。同時にコンクリートに生ずる多種多様なひび割れは、劣化損傷の起因となり、繰り返しの雨水を受けてその周辺に汚染物を呼び込む一方、エフロレッセンスの析出を促し大きなひび割れは漏水を引き起こす。
 この様に打放し仕上げの汚損は、初期現象として表層の防水性能低下とひび割れが主因である。防水性能の低下はコンクリートの吸水性を大きくして、日射を受けない北面などは、湿潤状態となり苔や藻などの繁殖を促している。汚染物も黒、黒緑、赤紫や茶褐色など多様化しているが、この色調で汚染物の分別も大まかではあるが可能である。ひび割れはその長さ幅によって、その損傷程度は異なるが、内在する鉄筋がひび割れから浸透した水分により腐食膨張しその膨張圧によってかぶりコンクリートを押し出し剥落させるなど、居住空間の安全性までも脅かすことになる。
 その他ひび割れは、炭酸ガスや塩化物等の浸透侵入を招き中性化や鉄筋の錆化等劣化因子による打放しコンクリートの汚損を促進拡大させる。
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多種多様な汚損物の付着と外壁に析出したエフロレッセンス

次回は建築技術1994年8月号、特集「エフロレッセンス-そのメカニズムと対処療法」の内、第2回「打放しコンクリートでよく見かけるエフロレッセンス」をご紹介します。

さてこの年の重大ニュースとして、4月26日、台北発の中華航空エアバスが名古屋空港で着陸に失敗し墜落炎上、乗員・乗客271人のうち264人の方がお亡くなりになってしまいました。

それでは次回をお楽しみに!
打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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by pikayoshi72 | 2009-03-16 07:22 | ブログ


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