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「打放しコンクリートと共に」 その(61)

こんにちはpikayoshi72です。

 今週は建築知識1993年10月号、特集=見たい、知りたい、使いたい!![スーパー内外装材 ]大集合●事例に学ぶ「スーパー内外装材」●ALC外壁対応打放しコンクリートフェイス仕上げを読み切りでご紹介します。この特集は、大阪の(株)松村孝建築・都市設計事務所の代表取締役・松村孝様が執筆されたものです。
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吉田工法による外壁の施工
 吉田工法は、ALC板張りの外壁を、コンクリート打放しと同様な質感に仕上げる斬新な工法である。劣化対策として、ALC板にポリマーモルタルをシゴキ塗りすることにより、ALC板の吸水性・脆弱性を改善するとともに、仕上げ層に超耐候性アクリルシリコン樹脂を塗布することで、メンテナンスフリーの外壁を実現している。
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 施工にあたっては、吉田工法による打放し面をよりリアルに表現するため、ALC板(厚100mm)のジョイント部分を消すことにした。外壁は常に振動や日射などの外部作用を受けるため、可とう性のあるモルタルを充填処理することで、ひび割れの発生を抑制・防止。これにより合板型枠の定尺寸法である900×1800mmの板割りに対応し、ALC板のジョイント部分を消すことができ、形状の多様化も容易にした。
 セパレータの割付けに関しては、直径30mmの木コンシールを作成し、事前に墨出ししたセパレータの割付け箇所に張付けた後、ALC板にポリマーモルタル材をシゴキ塗りし、乾燥後、木コンシールを除去した。剥離除去した木コンシール跡は、打放しのPコン穴のように見せる、意匠上のキーポイントとなっている。
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 さらに吉田工法では、専門技術者が顔料入り特殊樹脂と特殊な手工具を用いて、型枠に樹脂塗装合板を使用したときに生ずる表層面特有の模様を造成。この作業によりコンクリートのもつ力強さ、重厚感を表現する型枠模様が外壁に描き出される。そして最後に、高耐候性のアクリルシリコン樹脂(艶消しタイプ)を塗布し、各工程に使用した材料の劣化防止と防水性を付与することで、メンテナンスフリーの外壁が完成する。
 この吉田工法を採用する場合には、コンクリート打放しと同様に、セパレータの割り付け図面を事前に作成すること、ALC板は面取り加工がされているため、コーナー部をピン角にする場合は下地の処理に注意すること、などが肝要となる。なお、吉田工法は外壁に留まらず、間仕切りや内壁などにも適応可能である。

コストについて
 コストは㎡当たり9000円。単純な比較に過ぎないが、吹付け材と比べた場合は若干高めとなるものの、ALC板の下地強化処理を考慮すれば格差は少なくなる。タイル張りと比較した場合、コストはほぼ同等であるが、タイルの剥離などのリスクは皆無となる。
 また、RC造コンクリート打放しと比較してみると、工期の短縮化、軽量化、コスト的な面で有利となる。さらに、地盤状況などにより選択肢が狭められることも少なくなるため、耐久性に対する信頼度が定着すれば、吉田工法は加速度的に普及すると思われる。
 吉田工法を採用してみた結果、当初の設計の目的は十分にたっせい出来たと思う。S造であるにもかかわらず、RC造固有の打放しの表現が可能となったことは、これからの私の建築を大きく変えるかも知れない。

 次回は月刊・建築仕上技術1994年8月号、特集:エフロレッセンス・・・そのメカニズムと対処療法「打放しコンクリートのエフロレッセンスと再生」を、ご紹介します。

 この年の重大ニュースとして1月19日、皇室会議上全員賛成で、皇太子浩宮徳仁(なるひと様)と元外務省職員だった小和田雅子様との婚約が成立し、4月12日に「納采の儀」(結納にあたる儀式)が行われ、6月9日には「結婚の儀」(結婚式)が行われ、皇居から東宮仮御所までパレードで延べ19万人の人達に祝福されました。

それでは次回をお楽しみに!

 打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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by pikayoshi72 | 2009-03-09 07:25 | ブログ


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