「打放しコンクリートと共に」 その43

こんにちはpikayoshi72です。

今回は「建築技術」増刊1991年4月号、特集:建物の劣化診断と補修改修工法 「コンクリート打放し仕上げの再生技術」を4回に分け、ご紹介します。
本日はその最終回、打放しコンクリート若返りシステムの工程の内、「7)打放しコンクリート表面の若返り色合わせ・型枠模様の造成」から「9)おわりに」、までをご紹介します。

7)打放しコンクリート表面の若返り色合わせ・型枠模様の造成
 耐候性に優れた数種の顔料・調合材によって、打放し全面の色合わせと型枠模様の復元を特殊刷毛によって施工する。コンクリート打放し仕上げの表面には、型枠からの転写された木目模様・型枠の目違いなどが存在するため、再生するうえでもこれらをリアルに表現することがポイントである。本システムにおいては、施工物件ごとに建物のコンクリートの色に合わせた伸長型セメント系エラスティックフィラーを調合後全面に塗布し、専用に開発された造成道具を用いてコンクリートの素肌を再現し、そこに耐候性に優れた無機質系顔料によって木目模様の造成を行う。この伸長型セメント系エラスティックフィラーは下地のコンクリートに発生したひび割れに追従し、また炭酸ガス・塩分を遮断する機能性下地材である(写真2.24〜2.25)。
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8)若返りコンクリートの超耐候性アクリルシリコン樹脂系仕上げ
 前記工程を施したコンクリート表面に、超耐候性アクリルシリコン樹脂系トップコートを全面に塗布する。これにより若返り諸工程の保護、表面の汚染防止、防水性能の向上と超耐候性能が付与される(写真2.26)。
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9)おわりに
 打放し仕上げは素材の質感を活かすところにその意匠性の特徴がある。型枠模様の素朴な味わいは、ややもすると華麗できらびやかな仕上げに傾きつつある世情に対し、無言の美しさをかもし出し、心に落ち着きを与え、都市空間に潤いをもたらす比類ない仕上げである。
 このような打放しコンクリートも、年月を重ねることにより老いてその姿が変貌する。次世代への文化遺産として刻み込まれた歴史の一コマを、本再生技術で再び甦らせることにより打放し仕上げを残すことができると信じている。
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 次回は「建築保全」1991年7月号、special edition / 外装の補修・改修例「補修・改修の計画から保全まで」をご紹介します。

 さて、この年の重大な出来事として海外では8月19日、ソ連保守派のヤナーエフ副大統領を中心とする非常事態国家委員会がクーデターを起こし全権を掌握し、ゴルバチョフ大統領の身柄を拘束。22日、ロシア共和国のエリツィン大統領が市民と共に抵抗してクーデターを制圧しゴルバチョフ大統領は復権したが24日、ゴルバチョフ大統領が共産党書記長職を解任すると共に党中央委員会の解散を勧告。これによってロシア革命以来の共産党支配に終止符が打たれ、12月21日ソ連に代わる共同体創設を協議するソ連11共和国の首脳会議が開かれ、11共和国を創設メンバーとする独立国家共同体の設立とロシアなど4共和国による核兵器などの統一管理などで合意。名実共にソ連は正式に消滅しゴルバチョフ大統領の退陣も決まった。

それでは次回をお楽しみに!

打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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by pikayoshi72 | 2008-11-03 07:20 | ブログ


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