今回は「施工」1987年4月号特集・補修防水工法実例「“DDエラスティック工法”弾性モルタルを用いたひび割れの補修」を5回に分けご紹介します。今回は4回目「2.施工要領」B.外壁モルタルの浮きについて(NY-エラスティックアンカー併用)をご紹介します。
2.施工要領 B.外壁モルタルの浮きについて(NY-エラスティックアンカー併用) 本仕様は、外壁モルタル仕上げなどの浮き部分(0.3mm以上)に弾性スラリー(NY-エラスティックスラリー)を注入し、NY-エラスティックアンカーを併用して、浮き部分をコンクリート躯体に固定する工事に適用する。 ①テストハンマーで壁面の打診を行い、浮きの範囲をチョークなどで明示する。 ②注入剤の流出を防ぐため、ひびわれ部分をUカットし、NY-エラスティックモルタルを充填する。 ③注入圧による外壁モルタルのふくれや脱落を防止するため、浮き部分1㎡当り5箇所をNY-エラスティックアンカーピンおよびエポキシ樹脂で固定する。 ④アンカーピンの挿入孔は径7~9mmとし、コンクリート躯体の表面から深さ15mmまでコンクリートドリルで穿孔し、挿入孔内の粉塵はエアブラシなどで完全に除去する。 ⑤挿入孔へエポキシ樹脂を注入し、NY-エラスティックアンカーを孔底まで確実に挿入する。 ⑥アンカーピンの固定状況を確認し、図-3により径10~13mmのスラリー注入孔を500mm間隔にコンクリートドリルで躯体まで穿孔する。 ⑦注入ポンプにより、注入孔1箇所につき40gの割でスラリーを注入する。 ⑧壁面などに流出した注入剤は直ちに除去し、水刷毛などを用いて十分洗浄する。 ⑨注入後2日間は、注入部分に振動や衝撃を与えてはならない。 ⑩完了後テストハンマーを用いて、注入状況の確認を行う。 以上述べてきた、ひびわれと浮きの補修作業をフローチャートにして図-4にまとめた。 また、当工法の材料、NY-エラスティック8000のテクニカルデータを表2~4に示す。 施工実績は、日本楽器研修会館 (静岡県、施工面積3600㎡)(現在のヤマハです)、国立科学博物館(東京都、1500㎡)、NTT三重支社(三重県、760㎡)、日本原子力研究所東海研究所炉特研(茨城県、1520㎡)ほか多数ある。 次回は、同じく「施工」1987年4月号特集・補修防水工法実例「“DDエラスティック工法”弾性モルタルを用いたひび割れの補修」の「おわりに」をご紹介します。 さて、この年1987年10月19日(月)アメリカ/ニューヨーク株式市場では史上最大の株価大暴落。「暗黒の月曜日」といわれました。1929年の大恐慌を越えるものでした。 それでは次回をお楽しみに!
by pikayoshi72
| 2008-05-12 07:26
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