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第五十三話 「打放しコンクリートの日本を代表する作品とその建築家」 安東勝男

 安東先生は1934年新潟佐渡に生まれ、1948年早稲田大学大学院を修了。
同大学の教授の傍ら建築家としても鬼才を発揮、“経済的な理由”と“構造を素直に表現する建築”、この二つの考えを基に選択したのが打放しコンクリートです。
その代表作として母校早稲田大学理工学部総合研究センター・研究棟があります。
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同建物は打放しコンクリートの代表作として、1968年に日本建築学会賞作品賞を受賞。8階建の高層建築で同大学理工学部のシンボルとされキャンパスの核ともいわれています。
もう一つの評価として、かの有名な歴史的建造物“大隈講堂”があります。その伝統に対比し呼応した作品は現代の新しさを象徴した傑作と謳われています。
思い出しました。オーギュスト・ペレ(1905年)は、当時石造りが主流であった建築材料に対し、高価な石造りに比べはるかに安いコンクリートを使う。
つまり経済的なことと、造形に美的表現をすることの二つを考えたといわれています。
打放しコンクリート建築に対する考え方は一世紀を過ぎた現代でも根底は同じなのか!?改めて驚かされる次第です。
 次回をお楽しみに。
by pikayoshi72 | 2006-07-17 13:51 | ブログ


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