第三十九話 「打放しコンクリートの日本を代表する作品とその建築家」大江 宏

 数々の秀作をもって知られる大江先生は独自の境地を開く。
その作風は “わかりにくい” とのこと。
これを念頭においてみる。
さて、「小学生の夢の国」の実現を目指して、打放しコンクリートの柱梁からなる教室棟。
しかもその外観は極力小さく軽快なプロモーションを具現した東洋英和女学院小学部。
(1954)
軽妙流麗の境地の一端か!時には巨大で威圧感を醸し出す打放しコンクリートを全く逆の発想に近い形で表現された作品は珍しい。
e0030813_7135612.jpg

 戦後日本のモダニズム建築の中からその象徴として、その翌年、法政大学55年館、千代田区の外壕沿いに建つ、地上7階地下1階、随所に打放しコンクリートを配置。
その構成は新しい打放しコンクリートとカーテンウォールを用いた斬新的な作品といわれている。
e0030813_7141141.jpg

 未だ戦後復興もままならず、地方都市では戦災で生き残った鉄筋コンクリートの低層ビル以外は、オールバラック建てといったところ。
勿論道路は舗装されていないデコボコ道、やっと東海道線の高架化工事が開始された頃のこと。
打放しコンクリート、考えてみれば鉄道の高架化工事も土木工事とはいえ打放しコンクリート、気がつきませんでした。
当時は打放しコンクリートは建築だけの分野と思いこんでいましたから。
 こんなことが起点となって、東名高速道路や各地に建設された発電所などの土木工事にも参加させていただきました。
今では美しい打放しコンクリートの土木構造物が当然の時代ですよね。
時代は変わった、環境重視に。
 次回をお楽しみに。
[PR]
by pikayoshi72 | 2006-04-10 07:14 | ブログ


<< 第四十話 「打放しコンクリート... 第三十八話 「打放しコンクリー... >>