第三十四話 「打放しコンクリートの日本を代表する作品とその建築家」前川國男(1)

 お話をもとに戻して、
いよいよ打放しコンクリート建築の草分け、前川國男先生(1905~1986)。
ル・コルビュジェに師事、帰国後アントニン・レーモンド建築事務所に1935年まで在籍。
そこで「日本の技術的基盤のもろさを知る、西欧の模倣から離れ独自のものに挑む」と決意。
こんな思いが日本の先駆的打放しコンクリートに込められているのかなあ?
堅い出だしですいません。
あとは柔らかなトーンでいきます。
両巨匠より学んだ前川先生は、打放しコンクリートの無装飾の美しさ、コンクリートそのものを美と捉えたといわれています。
文面から伝わる打放しコンクリートの芸術の世界、凡人の自分には今一頭に入らないところ。
東京文化会館はその代表作として君臨。
ロンシャン礼拝堂を思わせる曲面の大庇、圧倒されますね。
誰でも一回は訪ねる上野動物園。
その上野駅の正面にドカーンと鎮座、すぐ目に入ります。
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 前川先生は、日本を代表する打放しコンクリートの名作品十一点。
年代は1952年より1986年に至る34年間の作品。沢山なので年代順に下表でご案内。

1- 1952(S27) 日本相互銀行本店
2- 1954(S29) 神奈川県立図書館・音楽堂
3- 1955(S30) 国際文化会館 (坂倉準三・吉村順三)
4- 1958(S33) 晴海高層アパート
5- 1959(S34) 世田谷区民会館
6- 1960(S35) 京都会館
7- 1961(S36) 東京文化会館
8- 1962(S37) 神奈川県青少年センターホール
9- 1965(S40) 神奈川県婦人会館・青少年会館
10- 1977(S52) 熊本県立美術館
11- 1986(S61) 国立国会図書館新館

 1952年の代表作品、日本相互銀行本店(現・さくら銀行八重洲支店)。
前川先生初めての高層オフィスビルとか、しかも1、2階の柱梁は打放しコンクリート。
最近では柱梁の打放しコンクリート造は、当然の様に思われていますが、その古里は、ここにあったとは、知らなかった。
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 引き続き次回をお楽しみに。
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by pikayoshi72 | 2006-03-06 07:32 | ブログ


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