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第二十六話コンクリートこぼれ話「コンクリート建築のはじまり」

 60年前の日本、
経済は破綻し衣食住全てが不足、代用品で賄う時代でした。
その代用品の元祖はフランス人であったことをご存知ですか。
ご説明します。
 当時の建築様式は石造りが主流、しかし素材の石材が高価なため、石造りに比べて安いコンクリートを代用に使ったといわれています。
つまり石材の代用品としてコンクリートが使われたと言うことです。
代用品とは“本物に比較して劣るもの”との思い込みがありますが、そうではなく正しくは、“他のものに変えて使用する”ことだそうです。
つまり高価な石造りを安価なコンクリートに変えはしましたが、立派な建築材料として現在は主流。
しかもコンクリートは石造りでは出来なかった多様な建築デザインを可能にしたことはご存知の通り。
その最たるものが打放しコンクリートと言えるではないでしょうか。
こんなことを言うと、これこそ思い込みかな?
 さて、鉄筋コンクリート建築の始まりは、今お話したように石造りに変えて経済的な問題の解決策として登場して来ましたが、今日を想うと鉄筋コンクリートは20世紀建築の主役であり救世主として不動の地位を築いたのではないでしょうか!
そこで、世界で最初のコンクリート建築は何処に建てられたかご存知ですか? それはフランスです。
建てた人はオーギュースト・ペレという人で1904年、今を去ること102年前、“フランクリン街のアパート”建築で、これが第一号です。
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本命の打放しコンクリートはどうでしょうか。
ご推察の通り、翌年の1905年、同じオーギュースト・ペレが単なるコンクリート建築から脱却して鉄筋コンクリートの造形に美的な表現をすることを考え、これを基にフランスのポンテニュー街にガレージを建築しました。
これが最初の打放しコンクリート建築だとされています。
しかもこの両作品共、20世紀を代表する世界建築104作品のトップを飾りその名声を現代にまで留めています。
 イギリスで生まれフランスで育てられたコンクリート建築、それが打放しコンクリートで、一躍石造建築を凌ぐ美術建築としての位置にまで登りつめたのは驚異ですね。
その起爆剤は高価な石造りにあったとは知りませんでした。
そこで、こんな諺が思い出されます、“事の成るは困苦の時”。
  19世紀の高価な石造建築に端を発したコンクリート、その成長は無限大、今や堂々と主流の地位を占め近代建築を担い、ますます伸びる打放しコンクリート。
少しあげ過ぎたかな。
 次回をお楽しみに。
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by pikayoshi72 | 2006-01-09 13:27 | ブログ


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