第二十一話 “打放しコンクリートの老化についてあれこれ” アルカリ骨材反応

 むき出しの打放しコンクリートを襲う塩害、日常海辺で繰り返される劣化現象、こんな風なことを目の当たりにすると今まで気に留めなかった自然現象の脅威に目が醒める思いですね。
ところが外にもあるんです。
コンクリート劣化原因の双璧といわれる塩害に次いでアルカリ骨材反応、このアルカリ骨材反応のお話をします。
 塩害によって引き起こされるひび割れ、その多くはコンクリート中の鉄筋が腐食膨張してひび割れを起こすことは前回お話の通り、ところがアルカリ骨材反応は読んで字の通り、コンクリート内で反応して表面に網目状のひび割れとなって表れるものです。
しかもそのコンクリート表面が赤褐色や黒褐色などの汚れを伴っているのも塩害にはない特徴です。
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このアルカリ骨材反応を引き起こす原因はコンクリートを作る上で粗骨材といわれる砂利のかわりに
輝石(きせき)安山岩(あんざんがん)(アルカリ反応性鉱物含有)という砕石を使用することにあるようです。
日頃聞いたことがない難しい名前ですが日本で最も普通に見られる火山岩で噴火によって地下の深いところより地表に流出したもので、安山岩や玄武岩などの類だそうです。

 アルカリ骨材反応による劣化の症状は、コンクリート中の粗骨材(輝石安山岩)の破断で起こります。
その破断した表面には白色の物質や球状のガラスの様なものが見られます。
専門家の説では輝石安山岩の粗骨材とコンクリート中の高いアルカリ性の水が反応を起こして反応性骨材粒子にアルカリシリカゲルが生じ、そのアルカリシリカゲルが水を吸収して
反応性骨材粒子となって、それが膨張してコンクリートにひび割れを起こすのだそうです。
これをアルカリ骨材反応といわれています。

 日常生活に無縁のもの、化学の知識がないと分かったとは言えませんね。
思い出しました、アルカリ骨材反応が良く知られる様になったのは20年位前、NHKの放送番組「コンクリートクライシス」で広島のある大型マンションの劣化損傷の実例を放映された頃からです。
山陽新幹線の高架コンクリートの一部が破断脱落したことなどが報道されよりよく知られる様になりましたね。
 
 ご理解出来ましたでしょうか?
次回は“凍害”についてお話ししたいと思います。
お楽しみに
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by pikayoshi72 | 2005-12-01 15:15 | ブログ


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