「打放しコンクリートと共に」 その(100)

こんにちはpikayoshi72です。

 今回は、「打放しコンクリートと共に」 その(100)、建築仕上技術2005年8月号 特集:環境最重視の時代を担う湿式建材、「打放しコンクリート意匠ボードに塗材で断熱性・低汚染性を付与」、最終回「4.セルフクリーニング機能と性状」から「5.おわりに」をお送りします。

4.セルフクリーニング機能と性状
 部材表面の意匠性の維持保全は打放しコンクリートに不可欠要素である。本ボードに採用されるNY-セラクリーンは、ケイ酸塩を加水分解した無機コーティング材で無色透明の塗膜を形成し、意匠性を阻害することがない。塗膜の親水性の働きにより雨水が汚れの下に入り込み汚れが浮き上がり雨水と一緒に流れ落ちる。
 NY-セラクリーンの性状は次の様である。
 塗膜表面に-OH(親水基)が並び親水性表面となる。光触媒と異なるところは、直接塗布できることの外、日射を必要とせず水(雨)だけで汚れを除去する。ボードとの接触角が小さければ水は濡れ広がりセルフクリーニング効果を発揮し、大きければ水滴となり汚れの原因となる(図4)。
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5.おわりに
 本ボードの外断熱とセルフクリーニング機能は、深刻化する地球環境とそれに伴うヒートアイランド現象や大気汚染などに対応し、同時にこれら汚染物質の付着による建物外装を保護、美観の維持保全に寄与するものである。
 断熱効果による冷暖房効果の節減とセルフクリーニングによる美観の保持は建物の維持保全管理経費の削減に留まらず資産価値の低下を抑制することにも繋がる。 
 懸案であった小規模建築物に打放しコンクリート意匠を具備したボードの開発により、打放し建築が身近なものとなり低コストで手軽に設計・施工が可能となった。しかも外装用建材分野に打放し意匠を具備したボードに留まらず、二つの環境対策に呼応した外断熱とセルフクリーニング機能は将来ボードに限らず建築物の外装には必需化されるものと思われる。
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 次回は、建築技術2006年6月号特別寄稿「打放しコンクリートのリニューアル」をお送りします。

 それでは次回をお楽しみに!

 打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!

 「打放しコンクリートと共に」シリーズも100回を迎えることが出来ました。
 これも偏に多くの読者の方々に支えられながら出来たものと感謝いたしております。
 打放しコンクリート建築に携わって51年1970年の大阪万博を初めとして皇居新宮殿、新御所と著名な打放しコンクリート建築の仕上げに参加させて頂きました。
 爾来、地球規模の環境悪化に伴う経年劣化にあえぐ打放しコンクリートの再生工事と時代の変化を共に受けながら、新技術の開発を続けて参りました。
 これからも、信頼いただける打放しコンクリート仕上げ技術に一層の磨きを掛け邁進していく所存でございます。
 今後とも、どうか変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。

                                      By pikayoshi72
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by pikayoshi72 | 2009-12-07 07:17 | ブログ


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