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「打放しコンクリートと共に」 その(83)

こんにちはpikayoshi72です。

 今回は防水ジャーナル2002年2月号特集■管理組合が求める防水・外壁改修の進め方「打放しコンクリートの意匠を生かした集合住宅改修工事」を読み切りでご紹介します。
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はじめに
 本物件は改修工事全般にわたり施工したが、誌面の都合で躯体の仕上げを構成する打放しコンクリートに限定し報告する。

工事概要
工事名称  :フォレスト南本山改修工事
施主    :フォレスト南本山管理組合(世帯数・32)
設計管理者名:設計事務所㈱遊 田中智美
所在地   :兵庫県神戸市東灘区本山南8丁目地内
構造規模  :鉄筋コンクリート造地上6階、地下1階
現況の外装 :軒裏・壁面・柱・梁-化粧打放しコンクリート仕上げ
       外壁面一部-タイル貼り仕上げ
竣工年   :平成元年
施工面積  :2,814㎡
工期    :平成13年10月15日~12月27日

調査診断と結果報告
 平成13年初頭、設計事務所「遊」より、集合住宅「フォレスト南本山」の総合的な調査診断の依頼を受けた。調査診断の調査員はBELCA建築仕上げ診断技術士と建築仕上げ改修施工管理者の資格を持つ者で編成した。
調査チームは現地に赴き、依頼主の改修設計管理者と打ち合わせ後、直ちに調査診断を開始した。調査方法は外観目視法により、調査内容は打放しコンクリート表面に発生している劣化損傷箇所、漏水、汚損状況など8項目にわたり調査を実施した。外壁調査報告書は、経年劣化に伴う打放しコンクリートの表面の損傷箇所と汚損状況を、写真と図面上で明らかにし、その劣化不具合箇所を数値で示した。

見積書作成と工法説明会の開催
 調査結果に基づく劣化損傷に対するそれぞれの補修方法に対応した施工名称と、項目ごとの単価と数量を明確にした見積書とした。
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 見積書は単独で提出するのではなく、経年劣化した打放しコンクリートには、どのような施工方法によって機能と美観の回復ができるのかなど、日常の生活用語をなるべく多くして理解の人助けとなるような資料も提出することとした。
 改修設計管理者より、見積書と提案書に基づいた工法の説明会を、当管理組合役員5名、改修設計管理者2名と当社2名出席のもと実施された。当社工法の説明後、質疑応答が行われ、改めて劣化した当打放しコンクリートは、どのようにして補修・改修するか、この点に集中された。工法説明会修了後、改修設計管理者より当社の施工に決定した旨通知があった。

施工決定に基づく説明会と施工計画書の提出
 施工決定に基づく、当管理組合長と会計責任者の出席のもと、関係者全員を対象に再度説明会を実施した。今回は先に提出した提案書から一歩踏み込んで、工事について具体化したものを資料として作成した。特に関心をもたれたものは、日常生活を営む上での居住者に与える不便さや障害の有無が主なものだった。
 先に提出した調査結果報告書と関連資料に基づいて、工事概要・施工管理組織表など6章にわたり施工計画書を提出した。内容が日常接することが少ない用語と工事内容のため、理解を深めるために管理組合役員と居住者の全員に5回程の説明会を実施した。特に要望されたのは、緊急時の連絡体制だった。

工法選定のポイント
 過去30年余りに及ぶ改修の施工実績、第三者機関による試験データ、10年の保証と「打放しコンクリートの意匠性を残す」というのも選定理由となった。本関係者による実地調査も行い、既改修された見物所有者・居住者の声も聞き検討資料の1つとしたとのことであった。
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環境問題
 本工法に用いる材料は、最終の仕上材を除いてすべて水性材料で構成されている。水性材料とは言っても樹脂特有の臭いがあり、配慮が必要である。騒音の発生は、事前に関係居住者には通知して施工した。廃棄物については、当工法は環境ISO14000sに準じた処理をしているため、問題とはならなかった。

まとめ
 約2ヶ月余にわたり改修施工したフォレスト南本山は、無事故無災害に加え、管理組合役員の方々と居住者との間に、厚い信頼関係が醸成され、良好な施工環境が構築された。
 特筆すべきは、居住者の総意として打放しコンクリートの持つ特有な意匠性を強く意識され、その重厚な質感の維持保全こそ、精神的な資産であると聞いたことである。
 唯一、打放しコンクリート意匠を残す、と言う一貫した居住者の合意が、いろいろな障害を乗り越えて来たと言うことだった。完了にあたり関係者全員の晴れやかなご満足を頂けたことは、施工者としてこの上ないよろこびであった。

次回は月刊PROOF、特集:打放しコンクリートの仕上げと保護「保護再生技術の現状」をお送りします。

 さてこの年の重大ニュースは、二人の方が同時にノーベル賞を受賞しました。
小柴昌俊さんがノーベル物理学賞で授賞理由は「宇宙ニュートリノの検出へのパイオニア的貢献をされた」。宇宙から飛んでくる素粒子「ニュートリノ」をとらえ、ニュートリノ天文学という新しい学問分野を築いた。1987年 HYPERLINK "http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/1987.html" \l "science" ニュートリノを観測しました。
 もうお一方は田中耕一さんがノーベル化学賞で授賞理由は、たんぱく質の複雑な立体構造の解析や質量の分析により、細胞中でのたんぱく質の機能など生命のプロセスをこれまで以上に理解できるようにされた。すごいですね!二人もいっぺんに受賞です!


それでは次回をお楽しみに!

 打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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by pikayoshi72 | 2009-08-10 07:12 | ブログ


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