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「打放しコンクリートと共に」 その(75)

こんにちはpikayoshi72です。

 今回は建築の技術「施工」1997年5月号、テクニカルレポート「竣工後30年経過した打放しのリニューアル」を3回にわけご紹介します。
本日はその第1回「はじめに」、「打放しリニューアルの端緒」をご紹介します。
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 長く厳しい風雪に耐えてきた打放しの表面は、黒く汚れ、ひび割れとコンクリートの剥落が生じ、所々に鉄筋が露出し、劣化損傷にあえいでいる。このような打放しの表面に、再び元の活力と重厚な意匠性を取り戻すことを目的とした技術が、打放しコンクリートリニューアルシステムである。リニューアルシステム(吉田工法)には、次の三つのシステム工法からなり、おのおのの特徴は次のとおりである。

(1)打放しコンクリート若返りシステム
新築時の打放しに復元回復、耐久性を付与することを目的とした工法。

(2)打放しコンクリート年代風仕上げシステム
長期のわたり刻み込まれてきた伝統と歴史の数々をとどめ古さを保ちつつ同時に躯体をさらに強化、耐久性を付与する。

(3)打放しコンクリート立体型枠模様仕上げ
主として本実型枠模様が主流で、木目を立体的な深みのある仕上げに造成するのが特徴で、本実のリアル感を醸し出す工法。

 いずれのシステムも経年劣化した打放しを単なるリニューアルにとどまらず、打放し建築としての存在感と地域環境にマッチしたリニューアル工法で三つの選択肢が用意されている。
本稿は誌面の都合で年代風仕上げ・立体型枠模様仕上げは割愛し、若返りシステムを紹介する。

打放しリニューアルの端緒 
 リニューアルへの関心は、頭上からコンクリートの欠片が落ちてくる、漏水がある。汚れが目立ってきたなどの、安心性と住環境と美観の低下が端緒となる。
 打放しは、躯体そのものが仕上げを兼ねているため、外部作用による多様な影響を受けて劣化損耗へとつながっていく。打放し外壁の防水は撥水系のものが多用され、打放しの表層面を変化させない点が評価されているが、「美人薄命」の言葉どおりその防水効果はきわめて短く、防水性能の低下によって降雨のたびに濡れ色を呈し、吸水コンクリートと化す。浸透した雨水は汚れ・ほこりを付着させ、カビ・コケの発生原因となり、ひび割れは濡水やエフロレッセンスを誘発し、かぶり厚さの不足した鉄筋は錆化腐食していく。このような現象を経て、劣化損傷が顕在化しリニューアルの必要性が生じてくる。
 これらの打放し外壁のおもな劣化症状を示す。

①汚れ(写1) ②カビ・コケの付着(写2) ③ひび割れ(写3)
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④露出鉄筋(写4) ⑤浮き剥離(写5) ⑥欠損(写6) 
⑦漏水(写7) ⑧木屑(写8)
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 次回は建築の技術「施工」1997年5月号、テクニカルレポートの第2回「打放しリニューアルの手順」をご紹介します。

 さてこの年の重大ニュース、神戸で小学生殺傷事件、2月10日、神戸市須磨区で女児2人が金槌で殴られ、3月16日には女児が金槌で殴られて死亡、数分後に別の女児が刃物で刺されて重傷を負いました。5月24日には小学6年生の男児が行方不明となり、27日早朝、自宅近くの中学校の正門前で切断された頭部が発見され、午後には胴体部分が発見されました。そして6月4日、神戸新聞社に独特の字体の犯行声明文が届き、28日容疑者の中学3年生が逮捕され、女児4人の殺傷についても犯行を認めました。10月17日、神戸家裁は「医療少年院送致」の保護処分を言い渡した。犯行自体は鬼畜化していますが、それだけではかたづけられない世相のゆがみ、ひずみみたいなものを感じざるを得ない事件でした。

 それでは次回をお楽しみに!

 打放しコンクリートについてもう少し詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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by pikayoshi72 | 2009-06-15 07:23 | ブログ


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